世界平和を望むスーパーヒーローとカジノは、一見すると無関係のように思えますよね。しかし、実際にはさまざまな名場面において、物語の重要な転換点やキャラクター描写の鍵として、カジノを巧みに活用しています。
華やかさと危険が共存するカジノという空間は、ヒーローと悪役のドラマを引き立てるには、まさに絶好の舞台。大きな陰謀が動く場所として、またはキャラクターの素顔が垣間見える瞬間として、作品に奥行きを持たせてくれます。
そして、映画やコミックで描かれるカジノシーンに感じるあのワクワク感は、実際のゲーム体験ともどこか重なるものがあります。近年は、自宅でも手軽に楽しめるオンラインカジノが広く浸透し、それに関連したおすすめオンラインカジノの紹介記事も人気を獲得。日本語対応のライブカジノでは、まるでマカオやラスベガスにいるかのような臨場感を味わえることから、「映画で見たあの雰囲気を、自分も味わってみたい」というファンがプラットフォームに続々アクセスしているのも納得ですよね。
今回は、そんな舞台としてのカジノに焦点を当て、マーベルとDCの作品から特に印象的なカジノ名場面を厳選してご紹介します。
アイアンマン(2008)
マーベル作品を代表する『アイアンマン』は、2008年に公開されたシリーズ1がその年を代表する大ヒット作となりました。しかしその序盤において、いきなり印象的なカジノシーンが映し出されます。
映画の冒頭、華やかなラスベガスのカジノで、主人公のトニー・スタークがアポジー賞表彰式をすっぽかし、酒とカードゲームを楽しんでいる場面から物語が始まるのです。自由気ままな、彼らしいシーンであることは間違いないでしょう。
そして、ここで現れるのが、彼の親友であり米空軍の大佐であるローディ。真面目で規律を重んじるローディと、軽薄で奔放なトニー。カジノで繰り広げられる2人のやり取りは、その性格の対照を鮮やかに浮き彫りにします。
なお、このカジノシーンは単なる豪華な背景ではなく、「トニー・スタークという人物がどんな人間だったのか」を象徴的に示す装置として機能しているといえます。なぜなら、後に彼がアイアンマンとして人生を一変させていくことを考えると、ラスベガスでの遊び人ぶりは、その落差を印象づける重要な対比となるからです。
スーサイド・スクワッド(2016)
バットマンの最大の宿敵であるジョーカー、そして彼の恋人であり相棒のハーレイ・クインが登場する『スーサイド・スクワッド』。特に日本では、本作を元にしたアニメ『異世界スーサイド・スクワッド』がDCの協力のもと制作されるほどに、高い人気を誇っています。
そして、この『スーサイド・スクワッド』では、ジョーカーが愛するハーレイ・クインを取り戻すために動き出すきっかけとして、カジノのシーンが描かれています。
物語の中盤、ベル・レーヴ刑務所の看守グリッグスは、休暇中に地下の違法賭博場で遊んでいます。そこへジョーカーの手下が現れ、彼を厨房へと連行。暗い室内には生肉が吊るされ、刃物が並び、ただならぬ緊張感が漂います。
そしてジョーカーが登場。彼はハーレイを救い出すため、グリッグスを駒として利用しようとし、指輪へキスさせるなど圧倒的な支配力を誇示。さらに、「お前はこれから俺の“友達”になるんだよ」という台詞で、上下関係を決定的なものにします。
このカジノのシーンは、ジョーカーがどれほどハーレイに執着しているのか、そして裏社会さえも自在に動かす危険で圧倒的な存在であることを象徴的に描いた、重要な場面であるといえます。
ブラックパンサー(2018)
マーベルシリーズにおいて、映像のスタイリッシュさ、美しさでも高い評価を受けている『ブラックパンサー』でも、カジノシーンが登場します。舞台となるのは、韓国・釜山にある二階建ての豪華なカジノ。表向きはクラブのように賑わっていますが、実際には裏社会の取引が行われる秘密の拠点です。
ここを訪れるのは、主人公ティ・チャラと、護衛隊「ドーラ・ミラージュ」の隊長であるオコエ、そしてスパイとして活躍するナキアの3人。彼らは闇取引を行う武器商人ユリシーズ・クロウと、CIAのロス捜査官による密会を阻止するため、客を装ってカジノに潜入します。吹き抜けのラグジュアリーな空間にルーレット台やバッカラテーブルが並び、煌びやかな光と喧騒の中で緊張感が徐々に高まっていきます。
やがて、クロウの動きを監視していたオコエが取引を止めるべく行動を開始。ウィッグの下に隠していた槍を取り出した瞬間から、息をつかせぬアクションが幕を開けます。
このカジノシーンは、豪華さとスリルが完璧に融合したエンターテインメントであると同時に、ティ・チャラたちの連携や個々の戦闘スタイルを鮮やかに描き出す作品の象徴ともいえるパートです。釜山の街を舞台にしたカーチェイスへとつながる流れも含め、マーベル映画のアクション演出の高さを存分に味わえる名シーンとなっています。
まとめ
カジノと聞くと「豪華絢爛」なイメージがまず思い浮かびますが、実際にはただ派手なだけではありません。そこには欲望や緊張、予想外のドラマが渦巻いており、だからこそマーベルやDCのようなヒーロー作品でも、カジノは物語を一気に動かす舞台装置として使われているといえます。
今後の作品でも、どんな形でカジノが登場するのか。ヒーローと悪役が交差する新たな舞台に期待したくなりますね。



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